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Omsubi.CAREERS
木のテーブルに手を並べる人々

COMMUNICATION

コミュニケーション規範

真理に近づき、最善の意思決定をするために。私たちは、立場を問わず同じ規範に従って議論します。

私たちの宣言

この規範の前では、社長も新人も対等です。

私たちは、T. エドワード・デイマー(T. Edward Damer)が著書『Attacking Faulty Reasoning』において提唱した「知的行動の規範」(A Code of Intellectual Conduct)を、私たちのコミュニケーションにおける最高法規として採用することを、ここに宣言します。

本宣言は、真理に到達し、最善の意思決定を行うための、私たちの不可侵の契約です。日々のマナーにとどまらず、意見が対立する場面や、事業上の重要な判断にも適用します。社長であろうと新人であろうと、役職や経験によってこの約束が免除されることはありません。

私たちは、提案した人の肩書きに頼らず、その内容と根拠を検討します。「社長がそう言ったから」で議論を閉じず、「新人だから」で問いを退けない。意思決定する立場の人にも、判断の理由を説明し、指摘を受け止める責任があります。

デイマーの「知的行動の規範」——12の原則

以下は『Attacking Faulty Reasoning』第6版、7–8ページに示された12原則です。各説明は原則の趣旨を日本語で紹介したもので、逐語訳ではありません。「私たちの実践例」は、Omsubiの仕事に引きつけて書いたものです。原典の説明と、私たち自身の運用を区別してお読みください。

01 可謬の原則

自分の見解が最善でない可能性を認める。

私たちの実践提案するときは「こう考えています。見落としがあれば教えてください」と伝える。別のデータが出てきたら、自分の案も見直します。

02 真理探究の原則

真理、または最もよく根拠づけられる立場を探究する。

私たちの実践自分のデザイン案と別の案を、同じユーザー課題に照らして比べる。相手の案が役立つなら、そこから学んで取り入れます。

03 明確性の原則

論点と言葉の意味を明確にする。

私たちの実践「使いやすくする」と言うときは、誰が、どの操作で、何に迷っているのかを揃える。売上の話と画面の好みを混ぜずに話します。

04 立証責任の原則

原則として、主張する側がその根拠を示す。

私たちの実践「この機能が必要です」と提案するなら、ユーザーの声や観察した事実を添える。まだ仮説なら、仮説であることを伝えます。

05 寛容の原則

相手の意図に沿い、最も筋の通る解釈をする。

私たちの実践「つまり、公開を遅らせたいというより、購入時の不安を先に解消したい、ということですか」と確認する。本人が補足し、言い直す時間も取ります。

06 構造の原則

矛盾・循環・不当な推論を避ける。

私たちの実践「売れる商品だから人気になる。人気になるから売れる」では説明が進まない。どの観察から、どの結論が言えるのかを確かめます。

07 関連性の原則

結論に関係のある根拠を用いる。

私たちの実践導線を変える相談では、使う人の行動と課題に向き合う。「あの人の提案だから」という評価を、導線の良し悪しの根拠にしません。

08 受容可能性の原則

理性的に受け入れられる前提を用いる。

私たちの実践計測値を根拠にするときは、取得方法や対象期間も共有する。出所のわからない数字を、全員が知っている事実として扱いません。

09 十分性の原則

結論を支えるのに足る種類・量・重みの根拠を示す。

私たちの実践一人の感想から利用者全体の希望を決めつけず、他の声や行動も確認する。調査の範囲を超える断定は避けます。

10 反駁の原則

予想される重要な批判に応答する。

私たちの実践新しい施策を提案するときは、実装負荷や運用上の懸念も一緒に検討する。都合の悪い指摘にも、説明や案の修正で応えます。

11 判断保留の原則

根拠が不足・拮抗するなら判断を保留する。即断が必要なら、保留の得失も考慮する。

私たちの実践材料が足りなければ追加で確かめる。期限があるときは、不確実な点と影響を共有し、暫定判断として次に確認することを残します。

12 解決の原則

6〜10を最もよく満たす議論の結論を受け入れる。新たな欠陥が判明すれば再検討する。

私たちの実践比較と懸念の検討を経て方針が決まったら、一緒に実行する。後で前提の誤りが見つかったときは、決定済みでも議題に戻します。

出典:T. Edward Damer, Attacking Faulty Reasoning, 第6版(Wadsworth / Cengage Learning, 2009), pp. 7–8。原則名の日本語表記は本ページの編集によるものです。原典と参照先はページ末尾に掲載しています。

可謬性を認め、考えを改められる柔軟性を育てる。

「その指摘で、考えが変わりました」と言えるチームへ。

私たちの実践では、自分が何を根拠に判断したのかを共有し、その根拠が変わったときには判断も更新します。会議で一度発言したからといって、その案を最後まで守り続ける必要はありません。

例えば、購入直前の離脱を画面の問題だと考えていたところ、問い合わせから配送への不安が見えてきた。そうしたときは、見立てを変え、仲間に伝え、次に確かめることを決める。方針を変えた理由がわかれば、チームも一緒に動けます。

考えを改めた人を責めず、気づきを持ち寄ってくれたことを受け止める。その積み重ねによって、わからないことや間違いを早く共有できる柔軟さを育てていきます。

寛容な解釈を実践し、安心して異論を出せる関係へ。

寛容の原則が扱うのは、相手の議論をどう解釈するかです。心理的安全性そのものの定義ではありません。私たちは、この原則を日々の会話で実践することで、異論や未完成の考えを安心して出せる関係を育てたいと考えています。

言葉に詰まっている人がいたら、まず続きを待つ。「こういう懸念ですか」と聞き、違っていたら説明し直してもらう。意図を確かめたうえで、根拠や実現の方法を一緒に検討します。

そして、問いを出した人や間違いを報告した人を、そのことによって不当に扱わない。わからないことを尋ねる、新人が社長の提案に疑問を伝える、失敗を隠さず相談する。そうした行動を支える責任を、私たち全員が引き受けます。

規範を、日常の文化にする。

会議だけでなく、チャットの短い返信や、机を挟んだ相談にも、この約束はつながっています。強い言い方で話が進んでしまったら、立ち止まって論点を確かめる。根拠を説明しきれなかったら、後から補う。自分の応対に問題があれば、認めて直します。

規範を掲げるだけで、文化ができるわけではありません。異論を聞いたとき、間違いが見つかったとき、判断を変えるときに、私たちがどうふるまうか。その繰り返しを通じて、互いに率直でありながら、安心して挑戦できるチームをつくります。

出典・参考文献